- 昼から外出。
- 外で義姉と姪、姑と柚子と中華料理を食べる。
- 姪(二歳児)は姑に買ってもらった虎の縫いぐるみを抱いて「とーとーとー」と叫びながらご満悦。
- 料理がひと通り終わり、デザートの段になって、姪がぶんむくれ。
- 彼女の前に置かれたタピオカミルクより、私の注文した杏仁豆腐とベリーのパフェのほうが、大きくて見た目も鮮やかだった所為である。
- 甚だしい理不尽であると感じたらしい姪は、だがその気持ちを直截には表現せず、「眠くなってきた、疲れてきた」とジェスチャーで示す。大人たちはしかし、彼女の本心が透けて見えるものだから、どっと笑った。
- すると、ますますプライドを傷つけられた彼女は、遂にぼろぼろと泣き出した。
- その間に、私は彼女の目からパフェの大きなグラスを隠すようにしながら、急いで食べ終え、厨房にそれを突っ返したのだった。
- それから、私は姪に彼女が食べているタピオカパールのココナッツミルクをひと匙、所望した。
- するとどうだろう、彼女は鷹揚な態度で諒解を示し、私がそれを食べて「叔父さんがさっき食べたのより、こっちのがずっとおいしいねぇ」と云うと、破顔一笑、満面に明るい満足げな表情を浮かべたのだった。
- いやはや、何とも気の強いお嬢である。
- 皆と別れ、阪急石橋へ。注文していたB・W・オールディスを引き取りに、あの「古書キリコ」へ。古書市ではたびたび通う店なれど、本店へ出向くのは初めて。
- 1960年代から70年代の東京のサブカルチャーシーンを、ガチンコで体験した御店主の実に興味深い話をあれこれと伺っているうちに、すっかり夜も更ける。
- 実家には寄らず、零時を過ぎてU君邸のみ立ち寄る。柚子のおつかいを済ませ、少し話してから終電に飛び乗り、帰宅。