- 朝から『エリザベート』*1を見物に柚子と宝塚へ。
- 前回はどうしてもウィーン版と比べるとツメもエッジも甘すぎる演出への苛立ちが強く、舞台に入り込みきれずにいたように思う。
- しかし、先日は些か迷いが垣間見えた白羽ゆりは、今日はめざましく、ものすごく安定していて、少女から晩年に至るメランコリックな皇妃の人生の経過をあざやかに描き出す。歌も巧いし、芯の太い演技をするのもいい。すっかりエリザベートと云う役を生きるようになっている。
- 『ファントム』のときからすっかり御贔屓の、彩吹真央のフランツ・ヨーゼフも同様で、歌の表情づけがくっきりして、王の孤独と限界を、自然に表現してみせるようになっている。
- 先日観たときから、素晴らしい完成度だった音月桂のルキーニも、ますますノリに乗っている。未来優希の皇太后ゾフィも同様である。
- 成人後の皇太子ルドルフを演じた凰稀かなめ、柚子が「スタイル良いね」と感心していた。
- シシィの姉の演じた涼花リサ、今回も登場時に舞台をズザーッとコケて、手にした帽子をふっ飛ばす芝居がめちゃくちゃ巧い。前回は、あんまり見事だったので、本当にコケたのかと疑ったが、今日もコケたので、演出だと云うのが良く判りました。
- 磯野千尋が出てくると、いつもなぜか、妙に「ああ、今日も宝塚を観に来てるなぁ」と云う良い気持ちになる。
- と、云うような鉄板のキャストを組んでいるのだからこそ、演出に冒険があれば文句なしだったのだが……。宝塚での上演が、雪組へぐるりとひと回りしてきたこの十周年を良い期に、荻田浩一あたりで新演出として見たかった。
- 三宮の高架下の「カフェ・ハナビシ」でお茶。ティー・ラテ・キャラメル、美味。
- ジュンク堂をぶらり。
- その後、元町のインド料理屋「ナジャ」で夕食。満足。