嫌になるほど愚かで馬鹿な私。

  • 親戚への電話のことで、思わず柚子に、イラっと大声を出してしまう。私の声に吃驚したらしい彼女の表情は凍り付いて、両目はまんまるになっている。後悔して、柚子に、さっき声を荒げた理由を説明するが、しかしそれは私が、いつもより声のヴォリュームをうんとあげて、角を尖らせて彼女にぶつけた理由にはならない。静かに喋ることだってできたのだから。やがて柚子は疲れてしまったらしく、しばらくすると蒲団の上に仰向けになって眠っていた。柚子に怒ると結局私があとでじくじくと悔いて、くよくよするだけなのだからやめておけばいいのだけれど、昔からキチンと怒ることが難しくて、ちょうど冬にセーターを脱ぐとき静電気がバチリと云うみたいなふうに、時折、感情のバランスをぐらりと崩して荒れることをしてしまうので、本当に滅入る。謝る謝る謝る。
  • 夕方、柚子と出掛けて隣町まで。駅で別れて私はアルバイトに。
  • その後、そのまま梅田まで出て、関西観光中のT君と会う。今夜は淀川の花火大会があったみたいで、大阪駅の周辺は夥しい人びとと通行規制で、目当ての飲み屋に行くのは断念し、結局、環状線の高架下のインド料理屋で飯を食い、駄弁る。心斎橋のクラブへ出かけるT君と地下鉄の駅で別れて、ツタヤに寄って、帰宅する。