『ゼロ・ダーク・サーティ』をみる。

  • 長かった仕事がひとつ終わる。
  • これからは、こんなにしばしば立ち寄ることはできなくなるだろう天下茶屋の古本屋で取り置きの本を引き取る。
  • 柚子と三宮で待ち合わせて、ミント神戸のレイトショウで、キャサリン・ビグローの『ゼロ・ダーク・サーティ』をみる。『ツリー・オブ・ライフ』のジェシカ・チャスティンがCIAの情報分析官を演じており、彼女をヒロインに据えたことがこの映画の最大の力になっていると思う。映画の進行と共に、彼女の黒いスーツがどんどんくたびれてゆくのである。
  • この映画には、これまでのアメリカの戦争映画にあったような興奮も面白さもない。何ならこの映画は「つまらない」と云ってもいいだろう。しかし、この映画が「つまらない」ということが、今のアメリカが戦っている戦争がどんな戦争であるのかという、その核心を抉り取っている。