- パリでテロ。電車の中でツイッターをぼんやり眺めていると、糞みたいなポンチ絵を描いたんだから、こういう事態を招いたほうが悪いとでも云いだけな書き込みが幾つもリツイートされてきて、うんざりする。大人びた賢さとは冷笑であると信じ込んでいるらしい人びとの垂れ流す言葉に、このところずっと、うんざりしている。これまでやられっ放しにやられてきて鬱積したものが愈々激しい爆発として噴出したのだ、という説明は、感情ではよく理解できる。また、文化闘争としての側面(フランスのお家藝としてのどぎつい風刺画の伝統に対して、ポリティカル・コレクトネスからの批判や、そもそも、傲慢なオクシダンのお絵描きの伝統なんて知ったことではないという立場まで)というのも理解できる。しかし、糞みたいな漫画を「いや、これは糞である」と指弾し、頬をひっぱたくというのと、糞みたいな漫画を描いたからAKで蜂の巣にされるというのを区別せず、「これは、しかたないよね」と、ちょっと肩をすくめてみせることが聡明なリアリストのふるまいであるなんて、私には到底思えない。けっきょく私は、テロリストよりも、小賢しい冷笑家のほうが嫌いなのだ(じぶんだって大いにそういう部分があるからだろうけれど)。
- 仕事を終えてから実家に寄って、帰宅する。
- 山田みずほが書いた「卒業について」を読む*1。「だからメンバーには/私が卒業した後/私の分まで頑張って欲しいなんて/思っていません/わかってもらえないかも知れませんが/夢を諦めたわけではないからです」、という一節に、つよく感じ入る。