• 仕事終わりにシネ・リーブル神戸でデイヴィッド・クローネンバーグの『クライムズ・オブ・ザ・フューチャー』を見る。冒頭のクルーズ船が浜辺で横倒しになって錆びているショットから不穏で、澱んでおり、いい。香水の匂いが変わるような不可視の発情の瞬間を、どう映像で描くかをあれこれ試しているような映画。日中の疲れもあってするするっと眠くなることもあるのだが、あと二時間ぐらいだらだらやってくれてもいいと思った。ずっと咳込んでいるヴィゴ・モーテンセンと、イキっぱなしの瞳孔の開いたクリステン・スチュワートが特によかった。