マコンドで暮らしてみたい

  • 朝の通勤電車の中で『百年の孤独』を読了する。密林の奥の村マコンドと、其処に暮らした偉大な一族の年代記であり、孤独の効用とその耐え方に就いて、次々に微苦笑を誘う奇怪な物語が紡がれてゆくなか、さらりとこう云う文章

小町娘のレメディオスには死を呼ぶ力があるという憶測は、すでにそのころには、四つの事件によって単なる憶測の域を超えるものになっていた。口の軽い何人かの男は、ああいういい女と一夜をすごせるものなら、命を失っても惜しくない、などとほざいたが、しかし実際に、その機会をえようとする者はなかった。恐らく、彼女の心をえるだけでなく、それにともなう危険をも避けるためには、愛というきわめて素朴な感情があれば十分だったのだが、そこまで考えた者はひとりもいなかった。

が挿入され、しかもそれがまるでクサくならないのは凄い。

  • 久しぶりに『魔の山』に帰る。ティーナッペル叔父の寸劇。終電直前まで事務所でコリコリと仕事。