一日一度は本屋へ行きたい

  • 「ちょっと銀行へ」と云って事務所を抜け出し、駆け足で本屋の棚を巡る。
  • 帰りの電車の中で、雑誌掲載時から単行本が出たら買おうと思っていた武富健治の『鈴木先生』を読む。やっぱり、とても面白い漫画。絵に力があるし、台詞も非常に強い。
  • この漫画で語られるエピソードは、どれも真剣なのだが、殆どギャグ寸前である。それは結局、中学校での生活と云うものは、世界が狭いからそうなるのだ。つまり、あの時代を生きる子どもたちの世界の総ては、殆ど学校での生活や対人関係に集約されている。だからこそ、その外の世界では、大したことのないと思われる問題も、中学校の中では、全世界の根底を揺るがせかねない大問題となる。その辺の微妙でひりひりした空気を、この漫画は、際どいが絶妙なバランスで、巧く再構築していると思う。