市川崑の映画が好きだった。

  • 朝、少しだけ椅子で眠り、会社に行く柚子に挨拶。昼から京大の教育学部に。京都は本格的な雪で驚く。
  • M女史から案内を頂いた、ポール・スタンディッシュ氏の講演「Reading,Writing and Narrative」。じぶん語りと、其処からじぶんをクリアカットなものと見做す傾向を些か偏重して持つナラティヴ・セラピーを批判し、読み続けること、または、言葉を使う生き物としての責任を負い続けることが「善きこと」と繋がり得ると説く。
  • 懇親会にも参加し、M女史の通訳でスタンディッシュ氏と少し話す。英語ができないのは何とも哀しいものである。彼は、モーツァルトの『魔笛』がいちばん好きな音楽で、D・H・ロレンスは『虹』が最も良いと云う。もちろん私はモーツァルトは『ドン・ジョヴァンニ』がいちばん良くて、ロレンスは『チャタレイ』であると述べたのだけれど。大変ユーモラスな人物だった。ワーグナーを「巨大な騒音音楽」だと述べたが、赦してやる。悪いことだけは通訳を介さなくても判るものだ。北野武の『BROTHER』よろしく。
  • M女史から、お世話になっているS教授にもご紹介いただく。そのまま二次会の喫茶店にも同席。
  • 市川崑、逝去。絶句。『ぼんち』『鍵』『東京オリンピック』『細雪』『新撰組』『京』『黒い十人の女』『女性に関する十二章』『太平洋ひとりぼっち』『我輩は猫である』『犬神家の一族』('76年版)『映画女優』。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。