バンタムクラスステージ短篇集「B」をみる

  • 子供の頃クラシックを聴きはじめたとき、いちばん好きだった指揮者はゲオルグショルティで、《リング》やシカゴ響とのマーラーの《五番》などが大好きだったのだが、宇野功芳という批評家の「これがクラシックの名盤!」というような本をちょっと読んでみたら「ショルティはクズ」と書いてあり、こいつの云うことは絶対に信用しないと思った。それ以来ずっと宇野功芳は全然好きじゃないが、しかし今から考えると、あれだけはっきり私がとてもよいと思うものを「クズ」と書いているひとがいたから、私はじぶんなりによいと思うものを積み重ねることができた(「クズ」という意見に直面した上で、それでもやっぱりよいと思うのか?、なぜよいと思うのか?を考えることになった)わけで、宇野功芳みたいなひとも、いてよかったと云えるのかも知れない、というようなことを朝はぼんやり考えていて、しかし柚子と遅い朝食をとる頃にはすっかり忘れていた。
  • 昼から独りで十三の「そとばこまち」のアトリエまで出て、バンタムクラスステージの短篇集の「B」パートをみる。