• 絲山秋子の『離陸』を読み始める。「湖が結氷しているときには、腹に響くような異様な音がする。遠くの山で発破でもかけているのではないかと思うような、或はどこか見えないところで演習でもやっているのかと思うような、ごーん、ずどーん、という音が不規則に響く。足元の湖のなかで氷がたてる音とはとても思えない。もっと遠いところの禍々しい音に聞こえる。」