• 朝からものすごい雨。ずっと家にいる。
  • ブレードランナー2049』はちょっと不思議な映画で、あの『ブレードランナー』の続篇であるというよりむしろ、そういう材料で拵えたディックの原作の再映画化にもみえる。何しろ「情動オルガンから、自動目覚ましが送ってよこした小さな快い電流サージ」によって主人公が眠りから覚めるところで始まり、最後は「「待ちわびた心の平和か」ベッドの上へながながと横たわった。着衣からも髪の毛からも、埃がもうもうと白いシーツに降りかかった」というふうに終わるのだから。深々と降りつのる白い雪のなかを、満ち足りた表情で仰向けに階段に横たわるKを映して終わる映画のエンディングを思い出さずにいることは難しい。リドリー・スコットよりもディックに忠実であるわけで、むしろ『ブレードランナー』よりも、リチャード・リンクレイターの『スキャナー・ダークリー』との親和性を感じる。ところで、『スキャナー・ダークリー』のウィノナ・ライダーは、本当に可愛い。