清く正しく美しく、出来れば生きたいものだなァ。

  • 今朝はいきなり9時から会議があるので柚子に起こして貰う。
  • 図書館から借りて、ひと月ほど掛けてだらだらと読んできたアルフレート・デーブリーンの『ベルリン・アレクサンダー広場』(河出書房新社)を電車のなかで読み終わる。ナチの連中が指して曰く、一群の「頽廃音楽」のオペラの台本のような小説。ワイマール共和国衰亡の足音が聞こえる1928年ベルリンの底辺を走り回る小悪党どもを主人公に、教訓も救いも糞もない、ただただ病み付きになるぐるぐるとした語り口。早崎守俊の見事な訳文。こんな怪作がすっかり埋もれてしまっている(図書館や古書肆でさえもお目に掛からない)のは「はてなにゆえに、いやそれゆえに、ただチンダラダ、ブンダラダ、ブンのゆえに」?
  • 栗原隆の『ヘーゲル』を読み始める。
  • タワレコ梅田店から昨日電話があり、三月中旬の筈だったヘルベルト・ケーゲル指揮の『パルジファル』がもう入荷したとの由なので、営業に出たついでに取りに行く。馴染みの某店員氏と立ち話。ハインツ・レーグナーブラームス交響曲全集(カップリングはシェーンベルクってのが如何にも東独らしくて好きだ)が、かなり良いとのこと。特に三番が凄いとか。
  • 部屋の片づけを少しでも進めねばならぬと、今日は七時過ぎには帰宅。寝室から自室に段ボール箱を幾つか移して空ける。
  • 公園で猫の集会に遭遇。今夜はなんと七匹も!
  • ケロロ軍曹』最新巻を読む。「地縛霊→自爆レイ」で爆笑。いつになくシリアスな展開。次巻が待ち遠しいっ!
  • 夕食、入浴ののち『巌窟王』のDVD第一巻を観る。如何にもGONZO、如何にも前田真宏と云うアニメ。無視できない。期待させる。だが、決してこちらの期待値を超えて行ってくれないアニメ。押井守の著作のタイトルそのままに、総ての実写映画が身も蓋もなくアニメになりつつある現在、リアリズム(実写)への志向を棄て、二次元で何が悪いと、ぺらぺらの表層だけの美を描いてみせようと云う試みは、実に面白いと思う。しかしそれをやるには、このキャラクタ・デザインは失敗していないか? キャラクタの表層を飾る前に、キャラクタそのものをもっとペラペラのものにしたほうが良いのではないだろうか? 唯一成功していると私が感じたキャラクタは、公開処刑から赦免される悪党だけだ。今後、私の感想を覆してくれるアニメになるだろうか?*1
  • 二時前、就寝。

*1:ちなみに『巌窟王』、映像設計的には文句があるが、お話は悪くない(意地悪に徹するならば、大デュマの原作があるんだから当たり前だとは云えるが)。フランツと云う青年貴族が、幼馴染みに向ける同性愛の恋慕が今後どう描かれるかが愉しみだ。』