雪やこんこ。

  • 昼、柚子に呼ばれて窓の外をみると、霙のような雪が降っていた。強い風に吹かれて雪が窓や屋根にぶつかり、そのたびに、ぱつん、ぱつんと爆ぜるような音を立てる。「しま」は身体をぐんと伸ばし、窓ガラスに顔をくっつけて外を眺めているのだが、しばらくすると、彼が初めて体験する音と光景に興奮するらしく、窓の前から跳躍して、洗濯物を畳む柚子のまわりをぐるぐる廻り、それからまた窓の外で雪がぶつかる音がすると、そちらへ身体を延ばして、外を眺めていた。
  • アラザル vol.2』のための書き物を進める。脱線につぐ脱線だが、構わない。
  • 夕方、ひやひやしている外気のなか、出かける。ミーセンセイの飼い主だった小母さんと、久しぶりに、駅へ向かう道でばったり会う。うちでも猫を飼い始めたことをお知らせする。おばさんの家には今、スコティッシュフォールドと、もう一匹の猫がいる。電車のなかで、堀晃の「太陽風交点」を読む。美しいラヴ・ストーリィだった。
  • 天満橋まで出る。
  • 帰りの電車のなかで、石川淳の「天馬賦」を読み終える。「はひつたかとおもつたら、とたんにしまつちやつた大學に。永遠になにも教へてくれさうもないわ」と、ヒロインの美少女が語る1968年の大学紛争を背景に、サドの小説を思わせる、とても爽やかな青春の劇が繰り広げられる。老碩学の豪奢な最後は、まるであざやかなオペラの終幕のよう。石川淳の文のリズムはまるで講談のようで大変気持ちがよい。この小説は、じつは私は見た目とは別に、奇妙な妄想で頭のなかがいつもぱんぱんなんです、と云うような女の子に、ぜひお読みいただきたいと思う。
  • 再び磯崎新の『反建築史』を読み始める。
  • やはり出かけていた柚子と、電車を合わせて、帰宅する。
  • DVDで、再びシャマランの『ハプニング』をみる。画面の充実ぶりに、神経がひりひりする。
  • A君とがっつり駄弁る。