かくも長き不在

  • 朝七時にバスは大阪駅に着く。眠気はないが、ぐったり疲れている。そのまま電車に乗り、柚子の会社とU君の自宅の最寄駅が、それぞれ同じであるので、その某駅まで出て、ホームで出社前のふたりと会う。先に柚子がついて、ベンチで少し駄弁る。彼女が駅を出てから、U君がやってくる。資料を貰って、私も帰宅する。
  • 玄関を開けると、「しま」が大きな目をさらに真ん丸にして、帰ってきた私を凝っと見つめている。身体は、いつでも逃げ出せるように撓っていて、短かな尻尾は、ぼわっと膨らんでいる。一週間近くいなかったので、もう私は彼女のなかで死んでいたようである。ゾンビがお家にやってきた、みたいな感じなのだろうか。暫くすると、いきなり、はしッと前足を私に凭せ掛けて、頻りに鼻をくんくんとさせて、私であることを匂いで確認しているみたいだった。
  • 「しま」が些か私に緊張しているのを笑いながら、快晴なので洗濯機を廻し、洗濯物をベランダに干して、風呂に入る。『SOSタイタニック』のDVDをひっぱりだしてきて、用事をしながら眺める。ひとつの世界が終わると云う痛切さがひしひしと溢れている映画。
  • 夕方からアルバイト。出かける半時間ほど前から、いきなり強烈な眠気が襲ってくる。伏して力を溜め込んでいたのが一気に立ち上がってきたふう。ガムを噛んで堪えようとしたが、数回、仕事中に大きな波にさらわれた。
  • 帰宅後、久しぶりに柚子と一緒にごはんを食べて、その後U君とserico嬢と打ち合わせ。
  • 蒲団に倒れ込み、深く深く眠る。。。。。。。。。。。
  • ラトルの振ったシマノフスキ・ボックスのなかから、まず『ロジェ王』を選んで聴いている。大変奇妙なオペラで、とても面白い。かなり好き。