• 朝と云うには暗すぎる四時半に起きて、ほんのり明るくなってきた六時前の電車に乗って、山のなかへ日雇いの仕事に。ひたすら、眠い、眠い、眠い……。
  • 夕方六時半に仕事が終わり、眠気は飛び去って、元町へ出る。ぷらっと入った中古CD屋の棚に、前から欲しかったジョン・ケージの『ユーロペラ』「3」から「5」を見つける! とても嬉しい。しかも計2,900円。そのまま駅前で柚子と待ち合わせて、「ムジカ」へ出て、お茶を呑む。ゆるゆると、ほぐれる。
  • 帰宅してさっそくケージの『ユーロペラ』を聴く。例えばラッヘンマンの『マッチ売りの少女』はオペラの終わりの地点に屹立しているが、オペラを殺してはいない。寧ろ、オペラを生か(異化?)そうとしている。しかし、これはもうオペラの亡霊だ。オペラなんて疾うに死んでるヨ、その幽霊たちがふわふわ漂い出しているんだヨ、と笑っているような、しかし、きわめて耽美的なオペラだった。ダニエル・シュミットの映画を想起した。