- シネマ神戸のレイトショウ最終日に駆け込んで、ようやく『マッドマックス 怒りのデス・ロード』をみる。とても美しいショットがしばしば訪れ、たいへん気持ちがよい。しかし凶暴で崇高な砂嵐の通過と、そのあとの女たちのすらりと延びた濡れた足の美しさで、映画の美と運動はいちどパーフェクトに終わっており、そこから先は若干長い。
- ともあれ、とりあえずこの映画をまくらにして宝塚だのアイドルだのを語るのはあまりにもぶさいくなのでやらないようにしよう、と思ったが、この映画を砂嵐のあともちょっと長すぎやしないかと思わないでいられるひとは、たぶん、じぶんたちはウォーボーイズとかオートバイの婆ァとかであるという認識なのだろう。私は最後の瀑布をひたすら待ちわびているだけの人びとの組であるから。