• 出勤より早く家を出て、神戸ハーバーランドのOSシネマズで、宮崎駿の『君たちはどう生きるのか』を初回で見る。まったく中身の知らぬままに、宮崎駿の映画を見ることの幸せ。撮るたび映画が、巧さなどどうでもよくなり、若くなってゆく。「ヒミ」という名前に大江健三郎の『日常生活の冒険』や『個人的な体験』を思い出したり、草叢が隠している石の道に『同時代ゲーム』を想起したりもする。
  • 阪急で河原町まで出て「フランソア喫茶室」に入る。昭和16年に改装されたので、『土曜日』に「京都只一の純音楽茶室」という広告を出していて、同人たちが集っていた頃とは違う建物なのだが、改装後の店にも中井正一は来たのだろうかと考えると、やはり何か胸に迫るものがある。