ニッポンチャチャチャ。

  • 昼前に起き出し、溜まっていた皿洗いやら何やらを済ませ、夕方から姑の病院へ。そのままプールに行く。
  • 電車のなかで大江健三郎の『臈たしアナベル・リイ総毛たちつ身まかりつ』を読了。ひさびさに良いものを書いてくれたっ!と云う感じ。小品だが傑作だろう。戦後日本の右翼左翼を通底する混乱と分裂と矛盾を、大江健三郎ぐらい一身に体現している作家はいないのであり、彼自身もそう認識されることを望んでいるのかも知れないが、少なくとも小説家としての大江健三郎は、残念ながら決してシンプルな戦後民主主義者などではなく、くろぐろとしたものを裡に抱える、戦後日本と云う或る種の怪物の、文学的な達成である。単純にアメリカの、と云うのではなく、ロシアから亡命してきた出自を持つユダヤ系のアメリカ軍人に睡眠薬を呑まされレイプされる、戦災孤児の日本(サクラ!)の幼女、と云うような存在を、戦後民主主義を崇め奉るだけの小説家が書き得るはずがないではないか。大江健三郎は、もっとちゃんと読まれて良い作家だと思う。
  • バタフライを始める。小学校のときはできていた、腕の動きが難しい。