『放浪息子』が面白い。

  • 昼前に起きて皿洗いと洗濯。ベランダと自室を隔てる窓を開けっ放しにして、高橋アキの弾くシューベルトのピアノ・ソナタ第21番を聴きながら洗濯物を干す。
  • 夕方、弟とMR君のふたりが同時多発的に「スゴイ!」と評した志村貴子の『放浪息子』を読み始める。傑作。
  • 私がもしも作曲家なら絶対オペラにしたかった! 映画やアニメが、この漫画に拮抗できるわけがない。オペラしかない。この漫画は、ものすごく繊細で、少し残酷で、時折コミカルで、怖ろしくエロティック。それは物語の流れやコマの運びだけでなく、描線そのものが持っている表現力の成せる業である。成るほど、これはスゴイ。漫画を読むのが極端に遅い私が、早々と5巻まで読んでしまったくらいなのだから。
  • 夕飯は、柚子が昨日から煮込んだおでん。美味。
  • ところで、ハイデガーの『存在と時間』のあちこちを繰っているのだが、個人的には原、渡邊訳の中公版より細谷貞雄の訳(現在はちくま学芸文庫)の方が、日本語のレヴェルで、まずすんなりと頭に入ってくるので、好みである。