突然、『スーパークロス』を観る

  • ラウル・ルイスの『クリムト』を観るため、仕事を片づけて15時半ぎりぎりに東映の試写室に駆け付けると、受付には日活の方がおられて、なぜか『スーパークロス』*1のプレスを頂戴する。試写室の椅子に腰をおろしても、しばらく状況が理解できていない私だったが、よく考えると今日は26日で、『クリムト』は27日の15時半だった。馬鹿である。
  • そういうわけで観たスティーヴ・ボーヤム監督の『スーパークロス』だったが、しかしこれがなかなかの拾いもの。重たいバイクがバッタのようにボンボン宙を舞う!レースのシーンにはどんな短くても爆音のロック!登場人物たちの行動原理はストレート!天才肌で破滅型の弟と、天賦の才は弟には劣るが努力型の真面目な兄!それぞれのヒロインには金髪(バイク命のツンデレ娘)と黒髪(弁護士志望のお嬢)を配し、もちろんお色気シーンもあり!横暴な大企業のチームに勇気で勝利するインディペンデント!等々、82分の上映時間を一秒も寝かさないぞ!と云う気合いの入った、実に正攻法な映画だった。初めて見る役者ばかりだったが、なかなか良くて、特に兄を演じたスティーヴ・ハウイーと云う初めて見る俳優が、ちょっと阿部寛系の顔で、好み。彼女のパパが入っていたチームのマークを腰に入れ墨しているのが妙にエロいツンデレ娘の役のキャメロン・リチャードソンも好ましかった。こういうツンとしてぽってりな唇に弱いのだ*2
  • 再び事務所に戻り、明日の仕事の仕込みをして、元町の病院に寄ってから、帰宅する。
  • 今日は柚子は会社の最寄駅まで行って、やはりしんどいので帰ってきたそうだ。私も寝不足なので、23時にはさっさと寝る。
  • ところで、毎朝電車で隣り合わせになる青年が、岩波文庫から出た新訳の『戦争と平和』を読んでいる。まだ第一巻なのだが、彼は完読するのだろうか? 少し気になっている*3

*1:http://www.supercross.jp/

*2:http://f.hatena.ne.jp/ama2k46/20060929015757

*3:付記:結局、青年は『戦争と平和』を第一巻だけ読んで中断してしまい、その後『涼宮ハルヒ』シリーズを順調に読破していった。