美術

遅くまでだらだらと寝ている。洗濯物を干して、京都まで出る。ネーミングライツへのささやかな抵抗で、Googleに、京都駅から京都市美術館と入れたつもりが京都国立博物館となっていて、徒歩で20分と出る。そんなもんかと思って、京都芸大の前を通って本町館…

洗濯物を干す。「りずむぼっくす」の芦屋店に寄る。棚から武満徹の『水の風景』を買う。写真を撮りながら歩いて芦屋市立美術博物館に。「art resonance vol.01 時代の解凍」展をようやく見る。エントランスホールいっぱいの髙橋耕平も藤本由紀夫の空間も悪く…

「松濤美術館で見たしわざわざ出かけなくていいか」と思ったが今日を逃すともう見られないので、昼過ぎからぐたぐたと出て、市立伊丹ミュージアムで「牛腸茂雄写真展“生きている”ということの証」を見る。これは見ておいてよかった。プリントもサイズも最高…

大阪中之島美術館で《テート美術館展 光》を見る。いちばん楽しみにしていたブルース・ナウマンが大阪には来ていなくて大変がっかりする。

神戸国際のMETライブビューイングでイヴォ・ヴァン・ホーヴェの演出の《ドン・ジョヴァンニ》を見る。 そのまま梅田に出てOギャラリーeyesとギャラリー白の大城国夫展を見る。

始発の新幹線で上野の東京都美術館まで行ってマティス展を見る。マティスをこれだけ纏めて見るのは初めて。どの時期もどのジャンルも、すごく楽しかった。 御徒町で昼を食べてから清澄白河の東京都現代美術館でデイヴィッド・ホックニー展とコレクション展を…

夕方から出かける。近所を撮って、福島から梅田にぶらぶらと抜けて、西天満から堂島ジュンクを経て帰路。 たとえばおなじ平面の上の表現でも、輪郭がぼんやり滲んでいたらそれは後ろの方にあるものとして空間のイリュージョンを立ち上げてしまうとき、私たち…

朝から出かけてシネマ神戸でシャンタル・アケルマンの『東から』を見る。照明を一本立てて、駅の巨大な待合室とか、舗道の真横から、カメラを固定して撮っているものすごく長いドリー・ショットが幾つかある。路面で物を売っている人や、たまたま横断歩道の…

柚子が仕事に出かける。一度起きるがまた蒲団に潜り込む。昼前になっている。少し寒いと思ったら雨まで降っている。フェムケ・ヘレフラーフェンの展示が今日までだったので、久しぶりにKCUAまで出かける。2階のギャラリーで、ジョルジュ・センガの写真と組み…

朝から柚子と出かけて、川村記念美術館まで行き、「カラーフィールド」展を見た。アンソニー・カロの《原初の光》に最も痺れたが、川村が持っていないフランク・ステラのシェイプド・カンヴァスの絵がとてもよかった。変形のカンヴァスだから、その端っこは…

朝早く起きて、御徒町から葉山。海に向かう人たちでいっぱいのバスに乗って、神奈川県立近代美術館葉山で、アレック・ソスの「Gathered Leaves」展を見る。 会場でアレック・ソスとすれ違った。 急いで新宿まで戻って初台の新国立劇場で、ドビュッシーの《ペ…

昼からだらだらと新幹線に乗る。『アセンブリ』は荷物が重くなるので置いてきて、デイヴ・ハッチンソンの『ヨーロッパ・イン・オータム』を読む。副業・スパイに励むシェフが、レイザーワイヤーで仕切られた「マイ国家」の乱立する近未来のヨーロッパで繰り…

朝からBDでシドニー・ルメットの『狼たちの午後』を見る。こんなに奇妙で素晴らしいメロドラマだったのかと瞠目する。オペラのようだ。 兵庫県立美術館で「ミニマル/コンセプチュアル:ドロテ&コンラート・フィッシャーと1960-70年代美術」展を見る。ダン…

Oギャラリーeyesで「スタンダードジャパンエディション2022」展を見る。力の入った個展を見たばかりなので中小路萌美の、先日の個展で示された場所よりおそらくひとつ前の場所で描かれた絵のすがすがしさに打たれるが、吉田祥と洪亜沙の作品にも眼を惹かれた…

昼前から出てOギャラリーeyesで中小路萌美展「かたちのいるところ」を見る。タッチから出発しているストロークが或る幅を持った線として現れているペイントが今回展示された作品の幾つかで、際立って迫り出していた。ドローイングでありペインティングである…

まだ暗いうちから起きて友人とポーラ美術館のロニ・ホーン展に。どの作品も、断ち切ることと集めて繋ぎ合わせること(ただしすっかり元通りにしてしまうのではなく)という原則によって作られている。 美術館の外の遊歩道を歩きながら、聳える木々の間から空…

雪は止んでいてすっきりと晴れている。カメラをぶら下げながら、浅草橋の西口のホテルを出て神田川は柳橋を渡り、隅田川は両国橋を渡る。首都高が川の上に作られているその美に改めて感嘆しつつ両国を抜けて小名木川も渡り、清澄庭園に至り都現美に。クリス…

芦屋市立美術館で「限らない世界/村上三郎」展を見る。 四国三郎は日本屈指の暴れ川のひとつである吉野川の異名だが、村上三郎もまた凄まじい激流である。村上三郎と言えば紙破りで、それは紙を突き破って飛び出してくるパフォーマーと、そのアクションの痕…

通販で頼んでおいた『マーク・マンダースの不在』の図録が届く。この展示をしている都現美は、結局今も開いていない。ぱらぱらと捲ったあと、柚子に渡すと、「マンダースの作品は、放っておくとそのまま消えてゆきそうな感じがある」という。マンダースは脆…

昼過ぎから京都に出る。染・清流館のグループ展に出ている、むらたちひろさんの二枚一対の作品をみる。枠に張られたカンヴァスを用いて、イメージが浮かんでいる。絵画のようにみえるが、支持体の上に画材を積み重ねてゆく絵画とは異なり、支持体のなかに、…

ギャラリーパルクの「像を耕す」展のクロージング・トークを聴きに行く。家に帰って、洗濯物を取り込んで、河出文庫の『ベンヤミン・コレクション』(いろんな翻訳があるが、私はこれがいちばんしっくりくる)をめくる。「翻訳者の課題」は、藝術作品が「受…

ずっと起きないで眠っていると、東京駅のバス停に着く。雨。駅の中の本屋でぶらぶらしているうちに、いい時間になったので、地下鉄で乃木坂まで移動して、国立新美術館で「ピエール・ボナール」展をみる。セザンヌもキュビスムもマティスも経験して、それで…

名古屋市美術館の「ビュールレ・コレクション」展をみるつもりで家を出たが、きょうを逃すとギャラリー・パルクの麥生田兵吾展を見られなくなることに気づいて予定を変更。梅田から阪急で烏丸まで出て、傘を差しながら歩いて、ギャラリー・パルクまで行き、…

『ゲルマントの方』を蒲団でだらだらと読んでいる。じぶんのブログを遡るなら、2008年ごろ読み始めて、翌年も少しだけ読んでそのままにしていて(たしかサン=ルーの駐屯地を訪ねるあたりだ)、2016年に再びほんの少しだけ読み進めたことが判るプルーストの…

風邪が少しよくなって、また病院に行けるぐらい元気になった柚子と神戸まで出る。私も三宮の耳鼻科で診察してもらって、ほとんど治りかけているがまだちょっと喉と鼻に残っているので薬を出してもらう。元町で待ち合わせて、味香園で食事をする。BALの無印で…

年があけたので、だーすーの卓上カレンダーを去年のと交換する。 夕方から柚子と出かけて、三宮で土産などを買って実家に。うちのなかの猫は七匹になっていて、いつも足許を猫が歩いている。祖母はたいていずっと寝台の上だが、母に起してもらって食卓で離乳…

……たとえばドナルド・ジャッドは画家だった。だれが、どこからみても視認に誤差のないパーフェクトな視覚藝術を実現するために、二次元の絵を棄てて、三次元で、リテラルな立体を制作することを選んだ。ゆえに彼のつくっていたものは彫刻ではなく絵画だった…

昼過ぎまで仕事。職場を出ると雨。そのまま福島まで出て、ラッズギャラリーで川嶋守彦展「無記、公園」*1をみる。はじめてみる作家だが、ものすごくいい。オールドマスターへの敬意がない絵画はたいていくだらないが、オールドマスターへの挑戦がない絵画も…

新幹線なら、京都から名古屋はほとんど一瞬。地下鉄で栄まで出て、愛知県藝術劇場で《みんなが主役!SKE48 59人のソロコンサート〜未来のセンターは誰だ?》の昼の部をみる。一階十列の通路の真横で、かなりいい席。 高塚夏生にぐっときたり、酒井芽衣がめち…

本屋で立ち読みした『POPEYE』の現代美術特集で、ゲルハルト・リヒターを語っている或る小説家が、リヒターの作品は現代美術を知らないひとにみせても「かっこいい!」っていうでしょ、みたいなことを云っていて、このひとはいつもダメだが、ほんとうにダメ…