きょう帰ると届いていたDVD

  • 幾原邦彦監督『少女革命ウテナ DVD BOX』(上巻。KING RECORDS)
    • 一本せいぜい25分の、しかしその総てを見るには数十話を要するTVアニメを見物するのをやめてしまい久しく、新作を追いかけ続けている友人たちを横目で眺めながら、えらいもんだなぁと思うと同時に、そっちに体力を使うつもりは今のところもうないなぁとも思うのである。TVアニメと云うジャンルへの愛が、私にはもう殆どないのである。なるほど、見続けること、聴き続けることでしか、或るジャンルに於いて革新的な何かが出てきたとき、その決定的な出現の瞬間を見逃すであろうことは間違いなく、実際TVアニメでは『グレンラガン』がスゴイとか『CLANNAD』が目覚ましいとか耳にしたのだけれど、ようやく見たのは『涼宮ハルヒの憂鬱』だけで、それさえよくできているなぁと云う印象を超えるものではなかった。
    • 結局、私にとって、TVアニメは十年ほど前に終わっていて、その決定的な一撃が『少女革命ウテナ』だった。それ以前の『エヴァンゲリオン』への熱狂は、劇場版の完結をみて映画館を出た瞬間がピークだったので、その後の真っ赤なDVDボックスも穏やかな気持ちでスルーすることができた。しかし、『ウテナ』は今も、やっぱり駄目だった。買ってしまった。なぜならば、TVアニメのジャンルが持つ凄味は、この一作に総て凝縮されているからだ。『ゴダールの映画史』のようなボックスのデザインが恰好良い。