• 仕事を終えて、柚子と三宮で待ち合わせることに。古本屋に寄ってからセンター街のジュンク堂で待ち合わせて、ぶらぶらと元町まで出て、柚子が以前たびたび来たという「南翔」で晩御飯を食べる。さっぱりとしていて、おいしかった。けっきょく桃饅頭まで食べて、満腹。
  • 川原栄峰『哲学入門以前』をぱらぱらと読んでいると、「怒ったりあわてたりせずに、よく考えよ」という文句が出てきて、その本来の文脈とは別に、ふと立ちどまる。私はぽつぽつと批評を書いてきたが、よくよく考えてみると、その殆どは、怒りながら書いてきた気がする。「腐った社会に鉄槌を!」みたいなのではなく、この映画を真剣にみているやつがいないのはおかしい、とか、そういうことなのだけれど。例えば、スピルバーグの『激突!』に就いて、あれはタイマン勝負を経て最後に立派な「男」に返り咲くマチズモの映画だと、多くのひとが書いていることに呆然とする(何と云う杜撰な読みだ!)、ということがなければ、じぶんでスピルバーグを論じようと思うことはなかっただろう(もちろん南波氏がその機会を与えてくれたから、なのであるが)。それから(じぶんのことは棚上げして云うなら)、碌に勉強していないからこそできることだが、躊躇なく断言してみせること(上岡龍太郎の云う「TV的に有効な話術」)だけで糞みたいなことを書いている連中への、または、小さな内輪のなかでしか読まれない(それは実際、最初はそうかも知れない)という前提で、そのメンツへの目配せばかり気にしている糞野郎への怒りも、ずっとある。ジョニー・サンダースのギターは下手だったと云うのなら、じぶんがジョニー・サンダースなのかどうか、毎朝毎晩、しっかり鏡をみつめるべきである。