• 途中で電車が止まって焦ったがギリギリ間に合って神戸映画資料館フレデリック・ワイズマンの『DV2』を見る。『DV』の最後の黄色の壁面の前にいた警官が『DV2』の冒頭にも出てきて、いかにも「2」という感じで嬉しくなる。『DV』では冒頭とラスト以外では、主にDVシェルターの中が描かれたが、『DV2』ではその外に広がる、脅し透かしと嘘と暴力が瀰漫している世界を、地方裁判所の法廷という窓を通して描く。女性の裁判官が大きな溜息を吐いて、うんざりした様子で被告を諭すショットがあるように、DVはごくありふれたものとして、処理されてゆく。裕福そうな家、みすぼらしい家、どちらでもない家を連続して映し出すシークェンスが始まり、車の行き交うハイウェイ、高層ビルの近景から遠景と、短いショットが重ねられてゆく。『DV』の始まりと同じショットが、逆に繋げられていることに気づく。『DV』の冒頭ではそれはフロリダ州タンパという街の中に入ってゆくモンタージュであり、『DV2』では街から去ってゆくということなのだろうが、ちゃんと『DV』と『DV2』の時空間が繋がっていることを、こんなに素朴なやり方でワイズマンは私たちに知らせるのかと、少し驚いた。
  • 三宮に出て、ダイエーの地下の床屋で髪を切る。ゆうちょ銀行は、最近サーヴィスの改悪しかしていない気がする。平日の夕方六時を過ぎたら手数料を取るとか、何を考えているんだろう。