• パルシネマしんこうえんで三隈研次の『とむらい師たち』のトーク。ガンメンの最初の仕事で三隅は、写し取られた死顔と写し取ったデスマスクの顔をひとつのフレームの中に収めている。この関係で言えば、葬博は万博のデスマスクである。この映画を見て、《太陽の塔》の正面の白い顔がデスマスクに見えないものがいるだろうか。しかし《太陽の塔》の背中には「黒い太陽」がいる。ガンメンは「よろしゅう成仏されたお方は石膏が白くあがります」と宣うが、世界水爆戦争後の大阪の地表をびっしり埋め尽くしている遺体は、「白くあが」るどころかすっかり焼け焦げて真っ黒である。続いて勅使河原宏の『1日240時間』も見たが、友田氏のお話だと、勅使河原は安部公房との協働の継続を望んでいたが、安部から身を引いたらしい。そのあとシネ・ヌーヴォまで出て、松村浩行の『TOCHKA』を見る。
  • シモーヌ・ヤングのブルックナー全集の箱を開けて《三番》を聴いている。とてもいい。