コンヴィチュニーの『アイーダ』は大傑作。

  • 朝、東京駅前に到着する。隣席の会社員氏とバスを降りる間際に少し話をする。彼は先日の夜行バスでも猛烈な「空爆」を受けたのだそうだ。。。。。。。
  • スターバックスで止せばいいのにじぶんの原稿を再び読み返して、訂正すべき箇所を見つけ出してしまう。十時を過ぎて、高田馬場に移動する。古本屋と中古CD屋をぶらぶら。
  • 久しぶりに渋谷に。オーチャードホールペーター・コンヴィチュニー演出の『アイーダ*1を見物する。
  • これを見る限り、コンヴィチュニーは現代最高のヴェルディの演出家と云ってもいいだろう。
  • グランドオペラから本物の象だの金ぴかな衣裳などのスペクタクルなグランドをごっそり削ぎ落として、それでも残る人間の劇を、オペラを舞台の上にあぶり出す。板の上には切り詰めたセット(ちいさな白い部屋にソファがひとつ)と、雄弁な照明だけで、室内劇のように演じられて始めて、私のような愚物は、『アイーダ』が『椿姫』や『オテロ』のようなマスターピースのひとつだったのだと、蒙を啓かれた。これを見たら、新国立劇場が誇らしげに掲げているゼッフィレッリの演出なんて、恥ずかしくて生ゴミの日に出したくなる。また、歌手、指揮者、オケのアンサンブルも大変よいものだったが、演出家へのブラヴォーと拍手が最も大きかったことは云うまでもない。大満足。
  • 大阪では22日にフェスティバルホールで上演されるので、阪神間の方は、絶対ご覧になったほうがいい。
  • 来月の「文学フリマ」で販売する佐々木敦批評ギブスの有志で作った批評雑誌『アラザル*2の編集会議に初めて顔を出す。先日からこりこり書き物をしていたのはこの冊子のためだ。結局、百枚ほど書いてしまった。私のページを担当してくれたS君には最後の最後まで訂正に付き合わせて本当に申し訳なかった。感謝。編集長のN氏、詩人K君、演劇批評のKH君、M君、T君、愉快なpayumu君らと共に夕食に。Y監督と会えず残念。面白い雑誌になっておりますので、皆さま是非お買い求めを。
  • そのままpayumu君と話しながら新宿まで出て、父親のところに。ようやく来月、帰阪する様子。