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• 朝から抽選で当たった県美の野口里佳さんのワークショップに参加する。自分でピンホールカメラを作って、写真を撮るのだ。暗室で印画紙を切り（私の隣が島袋銀河さんだったのだが、慣れた手つきで迷いなく、さささっと名刺大に切ってゆくのには舌を巻いた）、蓋にセットして、箱が開かないようにしっかり輪ゴムで止めて、美術館の外に出る。雨をたっぷり含んだ曇り空だったので、10cmの深さの箱でカメラを作った私は露光時間は凡そ8分だろうと踏んで、交差点の横断歩道の脇のガードレールの柱の上にカメラをセットする。風で煽られないように上から持ってきた三脚を重しに乗せてから、愈々、カメラの中に光を導く。そわそわと8分が経つのを待った。指の腹で穴を押さえ、カメラを揺らさないように、そっと、これも紙でできたシャッターを閉じる（こうするのがいいとアシスタント役だった島袋道浩さんに教わった）と、カメラを身体の前で抱きしめた。このとき、網の中に珍しい昆虫を生けどりにした感じで、箱の中に溜めたイメージが逃げ出さないように、慎重に、かつ、少し速足で、美術館に戻った。それから、初めての暗室作業に参加して、現像液の入ったパレットの中で、ぼんやりとグレーの像が浮かび上がってきたときの感動は、とても面白いものだった。場所を変えて、三枚の写真を撮った。
• 夜中に洗濯物を干す。(G)I-DLEの《Allergy》と《Queencard》のMVを繰り返し見る。最近まで「《Allegory》はいい曲だなあ」と思っていたのだが、今日よく歌詞を読んだら《Allergy》だったのである。