堂山のディスクユニオンでウゴルスキの弾く《鳥のアルバム》の付録と解説が充実している日本盤と、DGから出たスクリャービンのソナタ集を買う。昼はすき家で食べる。注文のやり方がすっかり変わっていて、少しまごついた。帰宅してスクリャービンを聴きなが…

朝から映画に行くつもりだったが、二度寝してしまって起きるともう上映が始まっている時間だった。髭を剃ってからの蓮實重彦はずいぶんつまらなくなったと思っているが、それでも「自分より見ているものが小さいと、軽蔑が働くんです。だから自分より大きい…

「しま」を点滴と抗生物質の注射に連れてゆく。前回とても暴れて柚子の手を噛んだので、今日は点滴の時から鞄の中に入れてある彼女の匂いがたっぷりついたバスタオルを頭から被せられた。しかし、抗生物質の注射が終わったあと、どすの効いた声で唸っていた…

神戸映画資料館で筒井武文によるドキュメンタリー映画史講義の第2回に参加。記録映画教育映画製作協議会の映画を見たが、プロキノの短篇が最高にかっこいい。筒井氏が「殺伐としている」と言ったが、まさに。それがたまらなくいい。中井正一も参加していた「…

MOVIX尼崎のレイトショウでジョナサン・グレイザーの『関心領域』を見る。 電車の中で『吐き気』を読んでいたら扉を挟んで前に坐っていた飲み会帰りの女の子が吐いた。これはもう仕方がないことなので、拭くものを差し上げた。明日の二日酔いが酷いものであ…

この世にある総ての録音を聴くことはできない。だがせめて、まだ私が買っているぐらいの量のCDなら全部聴けるのではないかと思っているから買うのかもしれない。昨日聴いたウゴルスキがとてもよかったので、元町の「りずむぼっくす」でシューマンの《ダヴィ…

グレイザー論の頭の部分をようやく書き始める。CDばっかり買ってどうするんだろうと思いながら、ウゴルスキの弾く《展覧会の絵》を聴いている。終わりの「キエフの大門」への辿り着き方が、子供の頃聴いていたアシュケナージの壮麗な感じと全然違っていて、…

商店街の「りずむぼっくす」でウゴルスキの『ショート・ストーリーズ』を買う。夜、テアトル梅田に名前の変わったシネ・リーブル梅田でジョナサン・グレイザーの『関心領域』を見る。本数は少ないが、110分を超える映画をこれまで一本も撮っていないのは本当…

今朝は起きた瞬間とても頭がはっきりしていて、原稿を書くためのファイルを拵えて、ごく簡単なメモをとる。 すっかり痩せてしまったのでジャケットの採寸に行く。その店の数字で六つもサイズが落ちていた。柚子が買ってきてくれたケンタッキー・フライド・チ…

大雨のせいでシャッターは半分だけ閉じてあるが「つのぶえ」の看板は出ているので中に。カウンターの配置が変わっていて、机と椅子が減っている。いつもふたりで店番をしておられたのがひとりになっていて、その空隙に胸騒ぎがする。百円棚でジャン・ジュネ…

何となく急かされて不安なような、うんざりとする朝。暑さのせいか。病院に行き、元町で昼を食べる。 夜になると雨が強く降り始める。帰宅して風呂を掃除して、ダネル四重奏団のショスタコーヴィチの《第5番》を聴いて、眠る。

仕事のあと堂山のディスクユニオンでCDを引き取る。シネマ神戸まで出て、リュック・ベッソンの『ドッグマン』を見る。ノワールわんちゃん大行進。「ドッグマン」がドラァグクイーンになってからのショウのシーンがよくて、思わず泣いてしまう。マリサ・ベレ…

午前中「しま」をリュックに入れて病院に。血液検査。夕方にまた連れてゆく。点滴をしてもらって帰ってくる。柚子が帰ってくる。入れ替わりで出かけて、シネマ神戸でカール・テオドア・ドライヤーの『奇跡』を見る。はためく洗濯物は、社会の外、世界からの…

夜、仕事の帰りにシネマ神戸でカール・テオドア・ドライヤーの『ゲアトルーズ』を見る。疲れていて眠くて少しうとうとする。身体は寝ようとするが眼は見ようとするので齟齬があり、唇を噛んでしまう。これは今まで映画を見ていて初めてのことだった。扉とか…

『アンダー・ザ・スキン』をちんたら読み進めつつ、『〈悪の凡庸さ〉を問い直す』を読んでしまう。アーレント研究者たちの中で、百木漠はきちんと歴史学に応答しようとしているが、三浦隆宏は「この本を読んだあとに」のブックガイドを含め、ここで何が議論…

ILLITの《Magnetic》を聴いてから、ずっと思い出そうとして思い出せない曲があったのだが、やっとIVEの《OTT》だと判った。繰り返しがあって、パッと断ち切られるひとつのフレーズが反復されるさまが似ているのだ。洗濯物を干す。

ミッシェル・フェイバーの『アンダー・ザ・スキン』を読んでいる。風景と屠殺。 帰宅して晩御飯を食べて、ピンクの毛布の上にくるまっている「しま」に頭をくっつけているうちに、そのまま朝まで眠る。寝床を盗られて、もう「しま」の姿は見えなかった。

夜、仕事の帰りにシネマ神戸でカール・テオドア・ドライヤーの『ミカエル』を見る。今日もTさんと会う。

仕事の帰りにシネマ神戸でカール・テオドア・ドライヤーの『裁かるゝジャンヌ』を見る。久しぶりにTさんと会う。連絡先を交換する。

洗濯物を干す。大島渚の『儀式』を途中までDVDで見る。夕方から出かけて病院に行ってからシネマ神戸でカール・テオドア・ドライヤーの『怒りの日』を見る。人生ベストテン入りするような物凄いメロドラマで真黒なノワール。『吸血鬼』と同じくきらきら光る夜…

朝起きて、雨。昨日の夜の続きから、大島渚の『東京戦争戦後秘話』をDVDで見る。大島のフィルモグラフィ中で重要な一本だと思う。原將人の撮った予告編ではもう『儀式』のテーマ曲が使われているような気がしたが気のせいか? ゴミを捨てに行く。

帰宅してDVDでジョナサン・グレイザーの『アンダー・ザ・スキン』を見る。面白かった。

洗濯物を干して、バディウの『愛の世紀』を読む。久しぶりに読み返してみて、とても面白かった。 まず「出来事」がある。「愛は、結局のところ世界の内部に生じるからです。それは、世界内の法則によっては予測も計算も不可能なたったひとつの「出来事」です…

昼から梅田。ディスクユニオンでクレンペラーの《ヴァルキューレ》第一幕のCDを買う。夕方から新開地のシネマ神戸でリドリー・スコットの『ナポレオン』をようやく見る。トゥーロン攻囲戦や、エジプトでミイラと遭遇したりワーテルローで負けて英国の軍艦で…

夕食はスパゲティを茹でて食べて、元町で買ってきたケーキも柚子とふたりで食べる。先日聴いてみてとてもよかったダネル四重奏団の旧盤の録音で、ショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲《第5番》を再び聴いてみるが、やはりよい。続けて二度聴いてから《第1番》…

バディウの『愛の世紀』を読みなおしている。夜中までZOOMで123君と134君と駄弁る。134君の習字が巧くて唸る。『オッペンハイマー』の話をしていたら123君が、20世紀のアイコンとしてのアインシュタインに対比させるべきなのはやはりチャップリンだろう、そ…

夜中にダネル四重奏団の旧盤の録音でショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲《第5番》を何となく聴いてみる。たまらなく好きになる。

柚子と待ち合せてシネリーブル神戸でマルコ・ベロッキオの『エドガルド・モルターラ ある少年の数奇な運命』を見る。仕事帰りなので誘拐されてから少しうとうとしてしまったが、まるで小細工のない映画で、JLGの『奇妙な戦争』と同じショスタコーヴィチでが…

洗濯物を干して、ジョナサン・グレイザーの『記憶の棘』をDVDで見る。とても奇妙(気持ち悪いと言ってもいい)で、とても美しい映画。つまり《ヴァルキューレ》の第一幕なのだ。映画の中で使われる録音はショルティのものだった。母娘役のローレン・バコール…

朝から洗濯をしたり靴を磨いたりする。昼から出かけて写真を撮りながら西九条から野田のあたりをぶらぶらする。堂山のディスクユニオンでジュリアード弦楽四重奏団が三度目に録音したバルトークのSQ全集を買う。昔坂本龍一が『ぴあミュージックコンプレック…